海外進出支援室

外国人材採用

日系企業が海外現地採用を成功させるためのポイント2選｜
JAC高度外国人材スペシャリストが解説

当社が2022年秋にアジアの日系現地子会社を対象に行った調査では、今後日本人駐在員を減らしていく企業が多く、海外現地採用を進めていこうとしている企業が増えています。

これまで日本人に任せていたポジションを現地のナショナルスタッフに任せる場合には、内部で育成した人を抜擢するか、もしくは外部から採用するかの2択になります。外部から採用する場合は、スタッフクラスの採用を行う場合に比べ、より難易度の高い採用になることが予想されます。

そこで、高度外国人材採用のスペシャリストである加藤将司が、日系企業が海外現地採用を成功させるためのポイント2選について解説します。

目次　click

海外現地採用を成功させる2つのポイント

海外での現地採用を成功させるためのポイントは以下2つあります。

給与という“リング”に立たない
社長こそ採用に参加するべし

それぞれに分けて、以下より解説していきます。

現地採用成功ポイント1. 給与という“リング”に立たないこと

日系企業が海外現地採用で成功するためのポイント1つ目は、給与という“リング”に立たないことです。

日本でビジネスに成功し、ある程度資金がある企業が満を持して海外進出を行い海外拠点で外国人材を採用しようとするとき、つい「お金はいくら出してもいいからとにかく優秀な人材を！」という思考になりがちです。

もちろん優秀な人材を獲得するためには、それ相応の給与が必要になるため、一定水準の金額は必要です。しかし、アジア周辺国を見渡してみると、日本より給与水準が高くなってきている企業がたくさんでてきています。さらに他国の外資系企業の給与はどんどん上がり続けています。

そのような状況の中で金額勝負の“リング”に上がってしまうと、そのうち他国企業について行けなくなってしまいます。その国の人材マーケットを正しく理解したうえで、給与は適正金額にとどめ、福利厚生などそれ以外の要素で魅力付けしていくとよいでしょう。

給与勝負という“リング”に片足を入れておくことは大事ですが、中心で相手と真っ向勝負してはいけません。

現地採用成功ポイント2. 社長こそ採用に参加するべし

日系企業が海外進出の際、現地採用を成功させるポイント2つ目は、「社長こそ採用に参加するべし」ということです。

「採用は人事の仕事」「現地採用は駐在員の仕事」という認識のもと、日本本社の社長が現地の採用に関わっているケースはあまり多くないのではないでしょうか。ぜひ中小企業の社長こそ現地採用に積極的に関わってください。

なぜなら、外資系企業の社長は採用に積極的に参加しています。「この人に入社してもらいたい！」という人を見つけたときには、社長自らが面接をしたり面接後のフォローなどを行ったりしています。

具体的には、候補者を食事に誘い、そこで社長自ら会社の今後のビジョンや経営に対する思いを語り、いかにそのプランの中にあなたが必要か、ということを語りかけます。そうすることで候補者も自分がどれだけ必要とされているのか実感しやすくなりますし、社長が自分に時間を割いてくれたという特別感を味わうこともできます。

他国がそのような採用手法を取っている中で日系企業が採用経験のない駐在員が同じ人を採用しようと思っても、太刀打ちできません。活用できるリソースはすべて使わないと他企業との採用競争に勝つことはできません。

社長というポジションを最大限に生かして会社総出で採用に取り組まれることをおすすめします。

まとめ：海外現地採用ならJAC Recruitmentにお任せください

日系企業が海外進出を行う際、現地採用で成功させるポイントをお伝えしました。

まとめると「給与という“リング”には立たない」「社長こそ採用に参加すべし」という2点が重要です。

JAC Recruitment海外進出支援室では、長年にわたって多くの企業様の海外進出をサポートしています。海外現地採用に関してつまずくポイント・問題や課題なども含め“壁打ち”させていただいております。

今後、海外進出をお考えの企業様のお力になれればと思いますので、海外進出・海外現地採用などでお困りであればぜひお問い合わせください。

この記事の著者

加藤将司

シニアアドバイザー

中国・上海師範大学卒業。大手人材サービス会社での人材採用業務、ベトナムで人材紹介ビジネスの立上げを行った後、2012にJAC Recruitment Vietnam の立上げのためにJAC Recruitmentに入社。2013年からJAC Recruitment Vietnamの社長を務める。
主に日系ベトナム現地法人向けに管理職層を中心とした人材紹介を行うとともに、社長として、ホーチミン、ハノイの2拠点、約 30名の組織のマネジメントを行う。